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【映画・感想】ママ、帰ってこないの

ママ、帰ってこないの ~交通事故の隠れた悲劇~

 映画は映画でも、免許更新時講習で観させられた交通安全教育映画です。(笑)
当然、公式ページなんてものはないですが、コチラの埼玉警察のページに紹介が載っていたので、あらすじなど参考にしてください。(最下部)

で。以下はこの映画に対する私の怒り、というか文句です。ハイ、すみません。

 この映画が何を言わんとしてるかというと、5人家族のお母さんが交通事故で死んでしまうと、その家族は「隠れた悲劇」に見舞われるのだ、とういことらしいんですね。

しかし、その悲劇の実例として挙げられているのが、
・父の作った朝食の目玉焼きが焦げる
・末っ子(保育園)は靴下がどこにあるのかわからない
・長女(小学生)は体育着袋にかわいいアップリケをつけてもらえない
・長男(中三)は母には進路相談ができたのだが父には話しにくくて困る
・末っ子が熱を出して寝込み、父は会社を休まなくてはいけなくて困る
・末っ子の面倒を見られないと判断した父は彼を遠方の祖母宅にあずける。

ってどうなんですか?

マジで。靴下が見つからないのが「隠れた悲劇」なんですかね?
なんかもう、腹が立つやら、情けないやら、泣きそうになりました。

うーん。なんであんなに頭にきたんだろ。

違うだろ、と思うんですが。
それは単に母であり妻であり一家の主婦であるとうい役割の人間がいなくなった不便さであって、そんなの悲劇じゃないじゃん。
(もらった保険金で家政婦を雇うのが一番現実的な解決法なような)

母親が突然の交通事故で死んでしまった悲劇の本質は違うだろう、と。

(ちなみに、我が家では朝食を作るのは父の仕事、母は裁縫嫌い、洗濯物は各自がしまうルールで、進路相談は両親どちらでも可、父は家から30秒の距離に職場があり、祖父母は隣に住んでいたので、たとえ私が中三の時に母が死んでいても上記のような状況はまったく起きないわけですが、そしたら「隠れた悲劇」とやらは回避されるのか?)

いや、言いたいことはわかるんですが。家族の1人の死は、単にその人と会えなくなるという悲しみだけではなく、もっと長期にわたる影響をその家族にもたらしかねない、だから事故を起こしてはいけない、と言いたいんでしょうけど。

しかしそのためにあげる例がそれかよ!と。

はあ。
なんか自分でも怒ってて良くわからなくなってきたので、この辺でやめておきます。
私が天邪鬼でひねくれてるのがいけないのでしょう、きっと。
(タイトルでググると他の人の感想もみられるけど、結構評判よいし…)

 唯一感心したのは末っ子の見る夢の場面。
夢で母親と再会しギュッと抱きしめてもらえる末っ子。しかし、母親は彼を離すと笑いながら走っていってしまう。あわてて後を追うが追いつけず、「待って、待ってよ」と叫ぶが待ってくれない。そして母親は消えてしまう。
 この場面は、くるものがありました。
母親が「笑って」去っていくのが凄い。必死で呼んでるのに待ってくれないのが怖い。
末っ子が感じているであろう理不尽さ、「なんでいっちゃうの?」という怒り。
この辺が多分私にとっての「悲劇の本質」なんだろうなあ…。


う。長々と独りよがりな感想を書いてしまい申し訳なかったです。以上。

ところで何故私がこんな時期に更新講習受けてるかと言うと、ハイ、更新期間に行けずに「失効」しちゃったからなんですね。やれやれ、ダメダメだ。

by varaqui | 2006-06-02 23:20 | 映画
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